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【暴露】中国で2年ファッションモデル。ファン化の真髄と業界の裏側…

どうも、うめぼしです。

 

独立してからは
ファン化集客術を使って
月に70万を下回らず、


安定した収益を
出してきましたが、

〝ファン化集客術の原点〟
と言えるのが、なにを隠そう、

ファッションモデルだった時に
身につけた処世術なんですよね。

 

今回、その時のことを
ファッションモデルの裏側も含め
話していきたいと思います。
有料コンテンツのつもりで
書きますのでもしよろしければ、
ぜひ最後まで
目を通してみてください。

 

ファンを獲得できなかったり、
人間関係に悩まれている
あなたの
気づきやヒントにこの話が
繋がるかもなので。

 

今はもう、
モデル業界からは引退していますが
当時、
追っかけもできて、
独自で企画したイベントなども
盛況でした。

 

政府の偉い人と縁あって、
仲良くなり
一般人は中に入れない、
中国のTV局にも
遊びに行かせて貰えたり、

高級中華おごって貰い、
おなかがはち切れんばかりに
北京ダックや
マツタケ等を
食べさせて貰ったり……。

 

小さな成功を
積み重ねていけた、
人生の夏休み。

最高の時間でした。

 

では、そんな最高なひと時を
どうやって手に入れたのか?
ファン化集客術の原点とどう出会い、
どう磨いてきたのか?
ファッションモデルの裏側とは?

 

余すことなく語りますので
ぜひブックマークしてみてくださいね。

永久保存版です。

1 ファッションモデルをやったきっかけは?

時は、北京オリンピックが終わり、
中国全土で
活気に包まれていた時代。

単独中国へ
日本から逃避行してきた僕は、
生まれて初めて
生きるのに必死になってました。

 


「これ食べるって、
 中国語でなんて言うの!?」


「寮の部屋のシャワーから
 お湯が出ないんだけど、
 どうしよう…!?」


「ぐおおおおおお…
 お腹が痛い…吐き気が…!?」


「僕、君と、友達、OK?!」


「え……寮の備え付けのTV
 つけたはいいけど、
 何言ってるか分からない…
 ん?日本軍っぽいのが敵で
 いつも中国軍に負けとるドラマやっとる…
 なんじゃこりゃ!?」

 



中国に住み始めた当時、
混乱の渦中でした。
みんな
何言ってるか分からないし、
何を食べていいかも
わからない


「店長、これいくら?」

「なにこれ?」

「おいしい」

「おかわり」

「これたべたい」

「困った、助けて」


これらの言葉は
最初に辞書で調べて
必死に覚えたのが
懐かしく思い出せます。

 



正直辛かったですが、
不思議と
日本に帰りたいとは
思いませんでした。


当時の私にとっては、
日本よりも活気があって
自由
という言葉が当てはまる
中国が
非常に魅力的に思えたのです。

 

ビジネスを始めた人は裕福になり
みな笑顔で明るくて
住んでる人たちの暮らしが
経済効果で
どんどん豊かになっていく様が
非常に眩しく映りました。


 

中国に行く前、
学校の先生など
周りの大人から、

「中国人は日本人を恨んでる。
 お前、下手したら殺されるぞ?」


「ついに
 自殺願望が湧いたんだな。。。
 可哀そうに」


みたいに好き勝手言われて、
さんざん脅されましたが、
いざ、
来てみたら大半の方は、
親切に、
フレンドリーに接してくれる。
(まあ、中には卵投げつけてきたり、
中身の入ったペットボトルを
投げてぶつけてきたりする人も
いましたが…)


 

そんな親切な人たちが
多かったので、
ホッとすると同時に、
日本に居た周りの大人たちは、
嘘つきが多かったんだなぁ
となぜか切なくなった記憶が
鮮明に浮かび上がりますね。

 


今考えると、
直接目で見て、
肌で感じて、
体感しないと

分からないことがある。


そのことを
早くに気付けて
本当に幸運だったなと
思います。


 

まあ、
そんなこんなで、
住んで最初の1年は進級することと、
暮らしを安定させることに
必死で光陰矢の如く
時間は過ぎ去りました。


余談ですが、
その間、日本円で
毎月10000円前後で生活してて、
その辺の学生よりも

貧乏で質素な
生活を送っているのを
友達になった中国の方から
驚かれたりもしています。

 



2年目、
クラス替えの時期。

僕は、
この1年分からないなりに、
勉学に励み、


積極的に中国の人々と交流し、
自らの語学力を磨きました。

勿論、
学校では先生方へ
愛想を振りまくことも
忘れません。


その結果、
1学年8クラスの中で
一番優秀なクラスへ
入ることができました。

 

そこで、
僕の人生を大きく変える
1人の老師に出会ったのです。

 


老師が教える授業は、
とても興味深く、
面白い内容だったので、
不思議と
すんなり頭に内容が
入ってきました。
(全部中国語ですが)


歴史を絡めたり、
中国の現体制の
良くないところを指摘し、
中国の大部分の方々が
尊敬し崇拝するような

現体制の根元を
構築した指導者の失敗談を語り、
笑いを取ったり。

 


見た目はどこにでもいる
普通の物腰柔らかな
オジ様でしたが、

どの講師よりも
オーラがものすごく
湧きたつような、
“老師”と形容するのが
しっくりくるそんな方で、
人知れず尊敬していました。

 

今も昔も、
中国の現体制を批判する中国人は、
その老師を含め、

僕は、
二人しか会ったことがありません。
(もう一人は後述します)

 



そんな老師から
勉学を学び、
数か月が経った頃、

ある日、
いつも通り授業が終わった後、
ソースが良いアクセントを
醸し出す、
30円の屋台飯でも
お昼に食べようか?


もしくはちょっと奮発して
コンビニのおにぎりでも
買おうか悩んでいたところに

老師が
僕の座っている席に
近づいてきて、一言

「うめぼし君、
 ランチでもどう?
 おごるよ」

との申し出に
3秒後に

「行きます!」

と元気よく回答し、
ホイホイついていきました。


当時、学校を出て、
しばらく歩くと
学生街では珍しい
高級イタリアンレストランが
1軒建っていて、

お金持ちの韓国人留学生が
デートで使うような
お洒落なお店がありました。

 

そちらの方向に
向かって歩いているので、

いや、まさかね?
そんなところ先生と生徒で
入らないでしょ?

と思いながら、
そのお店の前まで来た時、

何食わぬ顔で、
老師はそのお店に
入っていきました。

いや、僕、驚いて、
その時5秒くらい
フリーズしましたよ。

当時の中国のお金(元)を
日本円に置き換えて考えると、

普通にランチで
1万とかいくお店ですよ?

かたや僕は、
毎食のお金は
100円で高いとか
言ってる時代です。

老師は、
僕の一食分の食費の
100倍価値がある食事を
その時、選んだわけです。
驚かない方がおかしいですよね?

 

「うめぼし君、おいでよ。
 大丈夫だよ。
 ここは私が払うから」


その老師の声に
僕の思考は現実に戻され、
老師の後を追うように
そのお店に入っていきました。

 

お店に入った瞬間、
花の良い香りにぶわっと包まれ、
一瞬、
春の花畑に居るような
そんな気持ちにさせられました。

中は薄暗いながらも
仄かにライトアップされた
優しい明りが
席までの道を照らしてくれます。


案内してくれる
店員さんの教育も
行き届いているのか、

柔らかなほほ笑みとともに、
老師と僕を
席へ案内してくれました。

 

座った瞬間
お尻が
吸い込まれる錯覚をする程、
柔らかな席に座ると

その店員からメニューを
渡されました。

 


メニューを開き、
値段を確認した時、
少し意識が飛びそうに……
ランチセットで1万5ooo円って、、、

最低価格でも7000円、
無難にこれにしよう…

そう思い、
口を開こうとした瞬間、

「この、牛ひれ肉の
 赤ワインソースセット二つ」

老師が店員に言い、
唖然としていると、


「ん?
 ああ、ごめん忘れてた。
 このデザートのメロンのやつも
 二つお願い」


老師は
ほほ笑みながら僕をみて、
店員に注文すると、
メニューを下げさせました。

 


さっき、
チラッと見たけど、
今ので一人、
3万は行くんじゃ、、、

人知れず、背中に
変な汗をかく僕をしり目に、

老師は少し携帯を
いじった後、
僕に視線を戻して、一言。


「うめぼし君、バイトしない?」


 

—————–

 

ん?今なんて言った?
聞き間違いじゃなければ、
バイトって言ったこの人?

留学生って就労ビザではないし、
確かバイトとか
やっちゃいけないんじゃ
なかったっけ?

 


「バイト…ですか?」

「うん、そう。バイト。」

「いや、でも
 留学生ってバイト禁止じゃ、、」

「ああ、うん。そうなんだけど、
 これ学校ぐるみで
 やってる行事みたいなものだから、

 特例ってことで、
 政府もOKだしてるんだよね」

「ちなみにどんなバイトですか?」

「ファッションモデル」

 

………ふぁっ!?

 

……頭の中真っ白。

 


ーいきなり
 とんでもない話
 振ってきたなこの人……


ーなんで僕が
 こんな話されてるのか、
 意味が分からない…
 ただの塩顔の苦学生ぞ?


ーいやいや、
 いつもイジメられて
 否定されてきた僕が、
 そんな大層なものに
 なれるはずがない


ーでも、
 純粋になんで
 老師はこんな凄い話を
 僕に持ってきたんだろう?

 

頭の中がクリアになってくると
同時に????が
頭の中を埋め尽くします。


一言で形容すると、
キツネにつままれた感じ、
っていうとしっくりくるかなと

 


僕、多分その時、
すごい戸惑って、
すごい情けない顔に
なってたと思います。


そんな表情を見たからなのか、
老師は
いつもの温和で力強い口調で


「君にどんな過去があるかは
 僕にはわからないけど、
 普段の頑張ってる君を
 見込んでお願いしてるんだよね

 君の見た目なら大丈夫だと思うよ。

 一先ず、
 選考会開くから
 受けるだけ受けてみてよ」


鏡で見た訳ではないけど、
それでも、
僕は苦い顔をしていたんだと
思います。

でも、
ここまで期待を
寄せてくれる人は初めてで、

素直に嬉しい気持ちも
ありました。

 

この人なら、
僕の過去を話しても
受け止めて
くれるんじゃないか……

その気持ちが
どこからか湧き起こり、
気付いた時には
ぽつりぽつりと
話始めていました。


「老師…実は僕……」

 


ー自分の生い立ち

ー否定され続けた人生

ーいじめと暴力に
 包まれながらも
 歩んできた道のり

ー中国に逃げてきたこと

 

すべて包み隠さず話しました。
老師は
僕が話し終わるまで、
真剣な顔で
黙って聞いていてくれて、


そこからまた
ゆっくりとした芯のある声で
僕に語り掛けてくれます。


「それが君の人生か。
 先進国にも
 地獄はあったんだね。

 よくぞ、ここまで
 生き延びてくれた。

 うめぼし君。
 がんばったね。
 偉いよ。」

 

初めて大人の、
それも尊敬している大人に
認められる。

そういう経験は
あなたにありますか?

僕は、
そんな経験、
この老師との会食まで、
なかったです。


経験すると分かりますし、
経験した大半の方は
共感してくれるかと
思いますが、

自然と
涙が
あふれてくるんですよね。


その次に
心が感じたことない
温もりで溢れかえる。


例に漏れず、
老師の前で大号泣です。


人目も気にせず、
泣いてしまいました。

嬉しさと恥ずかしさ、
今までの寂しさや辛さ、

それらが
ごちゃ混ぜになった
複雑な感情。


そんな僕のことを
老師は優しくほほ笑み、
泣き止むまで
頭をなでてくれました。

 


ひとしきり泣いて
泣き止むと、

私に向かって、
またゆっくりと芯のある口調で、
老師は語り掛けてくれました。


「うめぼし君。
 君に足りないのが分かったよ」


パッと顔を上げ、
老師の顔を見ると、
まっすぐとした視線を僕に向け、


「それは、自信と
 心を許し、許され、
 頼り、頼られる、そんな仲間だよ」

「でも、
 老師……そんな、
 人いままでいなかったです。
 仲良しの人は見つかりましたが…
   正直、まだ僕は人が怖い…
 そんな状態でどうしたら
 見つけられるのでしょうか?」

 


「うめぼし君。
 それは今までの君に
 自信がなかったからだよ


 生い立ちも関係しているから
 仕方ないけど、
 でも、大抵、

 自信があれば、
 他の人から活力が
 あるように見え、
 魅力的に見える。

 自信があれば、
 他の人を救う
 余裕も生まれる。

 自信があれば、
 こちらから寄らずとも
 良い人が引き寄せられる

 自信があれば、
 自分に近寄ってくる
 世の中の害悪を
 吹き飛ばすこともできる

 そして自信は君の心が作る

 君の心は
 産まれたばかりの赤ん坊のままだ

 泣いてる状態のままだ。

 絆を深めた仲間の上手な作り方も
 これから学んでいくことになるよ。

 だからこのバイトも、
 一つ、修行だと思って
 ファッションモデルを
 やってみて欲しい。

 大丈夫。
 君ならできると
 私は心から思ってるよ」

 


そのあとは、
老師の鉄板となった
いつもの冗談を聞きつつ、

店員が運んできた
料理を堪能しながら、

楽しい時間を過ごしました。


「老師、午後の授業はいいんですか?」

「ああ、うん。元教え子で
 今私のもとで
 講師の卵として働いてる助手が
 やってるから大丈夫

 うめぼし君は
 午後の授業行かなくても平気?」

「いや、こんな顔で行けないので、
 もう今日は
 ランチ食べたら早退します。

 僕が号泣したこと、
 誰にも言わないでくださいよ?」


「あい分かった。」

 


店員が運んできた
舌の上でとろける牛肉をたいらげ、

カットしたメロンや
アイスとチョコレート、
生クリーム、
その上にかかった
甘酸っぱいラズベリーのソースが、

皿の上で踊っているような
デザートを食べている途中、

ふとした疑問を
老師に投げかけてみました。


「老師は、
 いつもこんな豪華な食事を
 とってるんですか?」


「そうだね。

 私は基本的にストレスを
 感じたくない人間だから、
 息抜きには色んな力を
 注いでるんだよ。


 うめぼし君には
 この食事が豪華に見えるのかな?」

「はい、見えます」

「……これらの食材が
 豪華に見えるのかな?」

「はい、老師。
 それもありますが、
 一番の理由は、
 メニューの値段が高かったので…」

「ふむ。
 つまり君は料理の良し悪しよりも、
 払うお金の
 多少で判断したわけだね

 じゃあ、なんでこの料理は
 君が高いと思うような
 金額だったのかな?」


「分かりません。食材が高級とか?」

「いや、うめぼし君。
 食材の値段なんて
 たかが知れているよ。

 この価格は
 給仕の行ったサービスの質と
 お店が作った空間の付加価値が
 合わさった価格なんだよ

 皆、このお店の世界観に触れ、
 美味しい料理を堪能し
 満足してお店を出ていく。
 また来たいと思ってね。

 君の国にある、
 ディ〇ニーランドと同じようなものさ。」

 


「……なるほど。
 なんとなくですが、分かりました。
 奥が深いですね。」

「奥が深いなんてものではないさ。
 底なしの沼みたいなものだよ。
 知れば知る程、
 底が見えなく、追求したくなる。

 ある種のエンターテイメント。
 君もファッションモデルになれば、
 なんとなく肌感で掴めると思うよ」

「分かりました。やってみます。」

「うんうん。その意気その意気」

 


食事を食べ終わり、
薄暗いお店から出たからか、
陽光の眩しさに
目が慣れるまで
時間がかかりました。


老師にお礼を言い、
帰路につく。

ファッションモデルの
バイトの申請や諸々の手続きは
老師が代わりに
やって頂けるみたいで、

詳細が決まり次第
またお声を掛けて頂けるそうな。

 

足取りは
お昼前よりも断然軽くなり、

新たな挑戦に、
僕はワクワクが止められず、
軽やかなステップとともに
家路についたのでした。

2 元ファッションモデルが明かす、中国モデル業界の裏側

老師と会食した数日後、老師から


「ここに行って。
そこが選考会場だから。
ほかの大学からも
来るみたいだけど、
君の敵ではないから心配無用よ」

そんなことを軽く言われて、
向かった先に
待ち受けていたものが、
まさかの……

 


はい、
ここから洗いざらい
暴露しますよー。


心の準備はいいですか?
では最高の暴露を
ご堪能ください(笑)

 

2.1え?めっちゃドロドロしとるやないかーい

電車を乗り継いで1時間、
最寄り駅から歩いて10分程


僕は、老師から言われた
選考会場の前まで着いた。
時刻は18時。


周りは田畑の風景が続く、
いわゆる田舎なのだが、
その風景に
似つかわしくない、

20階建てはある
大きくて白く
陽光を跳ね返している
真新しいビルが
例の選考会場である。

 

緊張でバクバク動く心臓を
落ち着かせながら、

ガラスの
自動開閉扉をくぐり、
受付に足を運ぶ。

笑顔が眩しい
美人な受付嬢に
老師から貰った紹介状を
見せると、

 


「モデル選考会に
 ご参加される方ですね?
 右手に見えるエレベーターから
 6階のエレベーター前ホールまで
 お進みください。

 そこからは
 係の者がおりますので、
 指示に従い移動をお願いします。」


美人受付嬢にお礼を言い、
エレベーターに乗り、
6階のエレベーターホールまで進むと、
係の者はいなく、
その代わり、立て看板で、

「モデル選考者は
 このまま直進し、
 Aルームまでお越しください」

と記載されていました。

 


指示通り、
エレベーターホールから
歩いて2分のAルームに入ると、
そこには、
先に来ていた候補者らしき学生が
静かに用意された席に
座っていた。

 


…おおっ……
みんなイケメンやでぇ……

 

その時、
自分がこの場に居るのが
申し訳なくなり、
一番後ろの隅の席に
息を殺しながら座りました。

 

早く始まらないかなぁ、、
早く帰りたいなぁ、、、
なんて思いながら待ってると、
時間になったのか、
前の扉から小太りで
眼鏡の巨漢が入って、
皆の前で説明を始めました。

 


「……はい、
 40名集まってますね。
 えー、まずは
 お集り頂き感謝です。

 これから選考会を始めます。
 名前を呼ぶので呼ばれたら、

 隣のBルームまでお越しください。

 呼ばれるまでこの部屋で
 待機でお願いします。
 はぁ……以上」

 

小太り眼鏡の巨漢が
気怠そうな雰囲気を
醸し出しながら、
話を終えると、

こちらの様子を一瞥することなく、
そそくさと部屋から
出ていきました。

入れ替わりで
若い元気そうな
金髪のお兄ちゃんが入ってきて、
参加している学生たちの名前を
8名ずつ呼んで、
Bルームへ誘導していきます。

 

…待ち時間が
結構長かったです。


僕が呼ばれたのは
最後の8名だったので、
1時間近く待たされました。

トイレに行こうと思っても、
いつ呼ばれるか分からず、
他の選考者にも話しかけづらい。

シーンと静まり返った部屋で
ずっと
待たされなければなりません。

普段、温厚な僕でも、
その時ばかりは、
心の中で
老師に憤りを感じたことを
今でも覚えています。

 

「うめぼし君。」
ようやく、呼ばれた僕は、
他の7名とともに、
Bルームの方へ移動します。
(この時、
 先に呼ばれた人たちは
 Aルームには戻ってきませんでした)

 

Bルームに入ると、
四方の壁が
全面鏡張りの部屋で

先ほどの小太り眼鏡巨漢と
数名のスタッフが
長机に載った書類を
難しい顔で見つめています。

 

先ほどの気怠そうな
雰囲気とは打って変わり、
真剣な表情と
張りつめた空気感に

僕は人知れず
失神しそうな状態でした。

 

長机を挟んで彼方と此方。
学生たちは、
長机の前に横一列に並ばされます。
僕は、このとき、
巨漢の座る位置から
向かって一番右に
立っていました。

 

小太り眼鏡の巨漢は、
学生たちを
鋭い視線で見つめると、
重々しく口を開きました。

「あー、じゃあ時間も時間なので、
 パパっと始めちゃいます。
 まず、ひとりずつ
 質問していきますので、
 回答願います。

 では、左の方から
 質問していきますね」

 


一番左に立っている
ハーフのイケメンが
短く返事をすると、
小太り眼鏡の巨漢は
口元を歪めて質問します。

 

「3サイズはいくつ?」

 

ハーフのイケメンは面食らって、
口をパクパクしてました。
そりゃ、
誰だっていきなり
こんな質問きたら、
唖然としますよ。

 


しばらく間があり、
ハーフのイケメンが
答えられずにいると、

「だめだね。失格」

小太り眼鏡の巨漢は
冷淡にそう言い放ち、

ハーフのイケメンに
退出するよう命じました。

ハーフのイケメンは
何が何やら分からないといった
複雑な表情で、
肩を落とし、退出します。

 

「んじゃ、次の人に質問ね。
男同士がベットの上で
裸で絡むのってどう思う?」

……完全にセクハラです。

異国の学生に向かって
何を言ってるのでしょうかね?


「んー、別になんとも、、、」
質問を振られた、
醤油顔の茶髪イケメンが
そう答えると、

「だめ、失格」

と小太り眼鏡の巨漢が
切り捨てるように言い放ちます。

もはや、
正解が分からないと
言った表情で

醤油顔の茶髪イケメンも
Bルームを後にしました。

 

ーーーーーー

 

その後も
奇怪な質問と
修羅場のような雰囲気が
Bルームを包み、

僕の隣の細目長身の
イケメンに
小太り眼鏡の巨漢が
質問を投げかけます。

 

「君の母親と恋人が
 川で溺れてたとします。
 どちらか一方しか助けられない時、
 どっちを助けますか?」

 

細身長身のイケメンは一瞬考えると、
静かに口を開きました。


「僕は直接助けません。
 二人に浮くように
 指示してから助けを
 呼びにいきます。

 運が良ければ二人とも
 助かる道を選びます」


「ふーん、じゃあ、
 それで二人とも死んだらどうする?」


「その時はその時です」


細身長身のイケメンのドライさに
隣で僕はドン引きしてました。

その時はその時て…
達観通り越して
悟りでも開いてるんじゃなかろうか
この人は……


小太り眼鏡の巨漢は
少し考えるそぶりをした後、


「うーん、微妙だなぁ。失格」


細身長身のイケメンは表情を崩さず、
凛としながら退出していきました。

 


最後に僕の番になりました。
小太り眼鏡の巨漢は
本日一番の気怠さで
僕に向けて口を開きました。

 


「もう怠いし、
 質問のネタも尽きたから、
 君、30秒で泣ける?
 泣いてみてよ
 ほら、いくよー。
 いーち、にー…」

 

もう狂気しか感じません。
どうしよう。

その時、
ふと老師から言われた言葉が
頭をよぎりました。

『うめぼし君、
 頑張ったね。偉いよ』

『大丈夫。
 君ならできると
 私は心から思ってるよ』

 


「じゅーいち、じゅーに、じゅーさん…」

 


老師から認められて嬉しかった。

老師は僕の過去を
受け止めてくれた。

応援してくれている老師の期待に
なんとしてでも応えたい。

ずっと泣いてきた人生だった。

だから人よりも
泣きなれてるはずなんだ。

ここで泣かなければ、
老師に顔向けできない!

 

「じゅーく、にじゅー…」

 

僕の頭の中では
過去のつらい記憶が
フル回転で流れては消えていく

ー否定と暴力に包まれた日々

ー大切な宝物を奪われた悲しみ

ー大切な人から最後にもらった言葉

ーそして、尊敬する大人から
初めて認められたこと

老師と対峙した時と同じく、

嬉しさと恥ずかしさ、
今までの寂しさや辛さ、

それらがごちゃ混ぜになった
複雑な感情が湧き出て、

僕の頬をまた一筋の涙が
ぽたり、ぽたりと
流れ落ちていきます。

 

「にじゅろくー、にじゅな、な、な!?」


いきなり泣き始めたのに驚いたのか、
泣けないだろうと
たかを括ってたからなのか、

ぎょっとしながら
小太り眼鏡の巨漢は
あたふたし始めました。

 


「ば、ばか!
 ホントに泣き出すやつがあるか!!
 失格だ、失格!」

 

……え?失格って言ったこの人?
自分から泣けって言ったのに……?


「え、でも、あの…」

僕が言葉が出ず、どもっていると、

「早く出ていけ!」

強い口調で怒鳴られ、何も言えず、
その日はそのまま、
泣きながら家に帰りました。

 


その時のことは
すごく鮮明に覚えてます。
その日から一週間、
ショックで
寝込んでしまいましたから。


記憶…というより、
心に刻まれている状態。


もう老師に
どういう顔で会えばいいのか…
ベッドで横になりながら
そのことばかり考えていました。

 

ショックで落ち込み切った後、
覚悟を決めて、登校した日。


授業が終わった後、
老師の元へ行き
僕は
申し訳なさそうに口を開きました。

 



「あ、あの老師。少しお話が…」

「ああ、うめぼし君。身体大丈夫?
 大変だったみたいだね。お疲れ様。
 でも、君ほんとすごいね」


「え、えーっと、なにがでしょうか?」

「なにがって合格したんでしょ?
 おめでとう」

 


……ん?合格?なんのはなし?

 


「老師、
 僕あの日
 選考担当の人を困らせて、
 失格になったんですが、、」


「ああ、その話も聞いてるよ。
 泣けって、言われて泣いたんでしょ?
 その場に居合わせた
 取り纏め役の人が
 君のこと褒めてたよ」


「………うーん。老師、
 正直、嬉しさがないんですよね。
 担当の小太りで眼鏡の方から
 小馬鹿にされた気分で…」

「まあ、たしかに
 そうかもしれないね。
 そう思うのも仕方ない。

 あ、そしたら
 こういうのはどうだろう?

 バイト代入ったら、
 僕にランチおごってくれない?
 なんでもいいから」


そう言って
少年のように笑う老師につられ、
僕も思わず
笑顔になったのでした。

 

「あ、そうそう。
 うめぼし君が言ってる小太りの彼、
 度が過ぎてたから
 降格させられて
 地方に左遷になったっぽいよ」

「えっ!?」


この暴露が地味に一番驚いたのは
いい思い出。

 

 

こんな感じで、
合格したことに
納得していないながらも
合格した僕は、

週に一度、
学校が休みの日に
ファッションモデルのアルバイトを
しました。

 

月の単価を
日本円で換算すると18万円。

時給1000円の仕事を180時間。

そう考えると、
週1回、6時間くらいの拘束で
貰える額が月18万円は
日本でも美味しすぎる
アルバイトかな、と感じます。

 


ましてや、
中国国内当時の
新卒月収は
日本円に換算して9万円。

一介の学生でしかない立場で
新卒の二倍の月収。

 


当時の僕は、
“こんなに貰っていいのかな?

あまり長い時間働かずに
こんなに貰うのは気が引ける…”

と毎回考えておりました。
ですが、
これだけ貰えるのも
理由があったのです。

 

その理由というのは、
二点ありまして、

まず、
国と大手ECサイトが絡んでいたこと。

そして、中国のモデル業界は
かなりドロドロしていたことです。

 

社会に望まれていること、
かつ、凄く精神的にキツい仕事って
日本にしろ、中国にしろ、
お金が多く集まる傾向にあるんですよね。

こういうお話すると、

「いや、私は精神的にきつくても
 薄給なんです、、、」

なんていう意見も
中には出てくると思います。

私も会社員時代はそうでしたから。
この事象って、一言で言うと

社会に望まれていること
という要素が
かすんでしまっているから
なんですよね。


会社に望まれていること、と
社会に望まれていること、は
似てるようで違いますよ。

 

順番でいうと以下になります。

1.社会に望まれていることを
 会社が巻き取り、
 会社が望まれていることに変換し、
 社員に割り振る。

2.社員が挙げた手柄を
 会社が巻き取り、
 社会に還元することで報酬を得る。

3.その報酬を会社の采配で
 社員に割り振る


“会社の采配で”というのが肝ですね。
その采配次第で、

自分の取り分が
大きくなったり
小さくなったり
します。

 


私がファッションモデルを
やってた時の場合、
国(=中国では社会と同義)が
大手企業と組んで
進めていた案件であり、
かつ、
元々中国のモデル業界という
水物業界は
かなりドロドロしているところ。


という部分が重なり、
小さな労働で
学生の身の上では
まず考えられないほどの
大きな対価へ繋がったと
考えています。

 

それと、この業界に入り、
個人的に
ドロドロしていたと
感じた部分ですが、

 

・人の入れ替えが
 スタッフや社員も含め、激しい

・国主導の大きなプロジェクトに
 入り込まないと売れづらい

・モデルは使い捨てにされやすい
 (人気が出れば別)

・策謀計略が激しい、
 油断していると嵌められる上、
 後ろから刺されるリスクもあり

・人に配慮する気配りを
 誰も持ち合わせていない

 

こんな部分ですね。
僕の担当をしていた
カメラマンさんも
実は、
3人くらい短期で
入れ替わった時期もあって、

 

1人目は、
待機時間にいきなり
自身の習っている
通信空手を披露し始め、
こぶしが僕の顎に
ヒットして倒れたのが原因で
辞めさせられて、

 

2人目は、
昼休憩にいきなり行方不明になり
そのまま会社側で退職処理して、

 

3人目は、
モデル同期のA君(後述)と
激しく喧嘩した末、
辞めさせられて……

 

個人的には3人目のカメラマンは
すごく仲良かったので
残念な気持ちでいっぱいでした。

 


こうして長く
そんな活動を続けていると、
活動を支えてくれるファンも
当然できてくる訳で、

そんなファンの方を
中心に考え、行動した処世術
〝ファン化集客術の原点〟を
次の章で語らせて頂きたいと思います。

 

2.2ファン化集客術の原点とは?

「お!うめぼしさん!お疲れ様ですー!
 いつもご活躍を拝見してます!
 がんばってください!」

「あ!うめぼし先輩!
 もしよかったら一緒に
 写真撮って貰えませんか?」

「(*´Д`)ハァハァ、
 うめぼしちゃんの連絡先。。。
 教えて?」

「ファンです!サインください!」

「うめぼしさんが着てたやつ、
 買っちゃったんですよね!
 すごい着心地がいいです!」

 

これらは、実際に
ファッションモデルしてた時に
言われた内容です。


最初は知名度なんて
皆無でしたが、

粘り強く活動を続けていく内に、
ファンができていった
という感じですね。
その間、
ファンがファンを作ってくれる仕組み
みたいなのも作りましたが、
それを語ると長くなるので、
メルマガの方で語ろうかと思います。

 

原点の処世術としては、
以下が挙げられますね。

 

・ファンが望むことをしよう

・ファンに喜んでもらおう

・ファンとの接点を増やそう

・ファンの立場に立って考えよう

 


上記の内容を
ファンから人に置き換えると、
「なんだ、当たり前じゃないか」
みたいに思いません?

 

じつは、立場を変えると、
途端にその考え方や視点が曇って
見えなくなるのが、
人間という生き物なんです。

 


人として当たり前と
言われることを
愚直にやる人の方が、
ファンから好まれる確率は
跳ね上がります。


たとえば、
ごみをすぐに
ポイ捨てするGちゃんと

ごみを必ず持ち帰って
家で捨てるHちゃん、

どちらを応援したいですか?

両方、トップアイドルとかの場合、

Gちゃん、動画や写真を撮られて
炎上しそうな感じしません?

 

イメージとしては
そんな感じですね。

ファンを増やすことを
目的とした企画立案や
イベントの集客も原点を
意識して、設計してましたし。

 


原点の処世術を
中心に据えることで、
コミュニケーションが
やりやすくなったり

気になるあの子と
良い仲になれたり

人集めが容易くなったり
仕事が捗る環境作りができたり

 

……みたいな良い方向の
副作用的効果が生まれてくるので、
この考え方はかなりおススメです。

(一番の効果は成長に繋がることですね。
 原点を具体化して
 ブラッシュアップした内容が
 ファン化集客術になります)

 

2.3売れない人は〇〇〇〇〇が足りない

僕が、ファッションモデルとして
同じ業界の人たちを観察していた時、
売れてない人たちに
共通することを
見つけてしまったんです。


実際、僕は、
その人たちの共通点と
逆のことをすることで、
ファンができやすくなったんですよね。

 



具体的に何かというと、
〇〇〇〇〇に当てはまるのは、
【アプローチ】になります。

 

「え、そんなこと?」
と思いませんか?

 

そうなんです。
そんなことができていないから、
必然的に
売れなくなってしまっているのです。

 

これから
ファンになってくれる方や
もうすでに
ファンになっている方へ向けて、
アプローチを重ねてくことで、
さらに
ファンとの関係性や絆も深めていける。

だから、
アプローチはファン化をする上で
重要な要素となってくるのです。


ただし、
単純にがむしゃらに
アプローチし過ぎると、

逆にファンが離れていく現象が
発生する為、注意が必要となります。


要は、バランスを取る視点と
戦略がかなり重要となってきます。


バランスの話や戦略の話も
語ると軽く
+1~2万文字以上になってしまう為、

ここではなく、
メルマガで読み易いように
解説していきますね。


しないアプローチより、
するアプローチですが、

ファンに迷惑かけたり、
独りよがりなアプローチは
控えたほうが良いですね。


個人的にはそう感じております。

 

2.4 大陸で生き残る為、僕は…

今思うに、
ホント、生きるのに必死でした。

同業者から
嵌められそうになったり、
過激なファンから
刺されそうになったり、

貧乏を極めたり
その度に、
助けてくれるファンが
必ず現れてくれる。

 

ほんと、ありがたいことです。
ファンが居てくれるから、
こうして生きてられる。

それは、今も昔も変わりません。

 

日本という島国では
味わうことができない刺激は、

大陸にごろごろ転がっていて、

時にはそんな刺激が
大津波のように
目のまえに立ちはだかり、
飲み込もうとしてくる。

 

僕はそんな刺激と対峙し、
大陸で生き残る為、
チャンスを無駄にしない。

ということを学びました。

 

他は知りませんが、
僕が身を置いていた
業界界隈では、

チャンスをものにできない
=ゆるやかな死
ということに繋がり易い場所でした。

 

なので、僕は、
政府の偉い人を
ファンにして仲良くして貰ったり

プライベートな学校環境の中で
過ごしやすいように、
ファンを増やしたり

街中でも生き易くする為、
色んなお店の店員さんと
仲良くしてファンになって貰えたりなどの
種をまくみたいなことを
一生懸命繰り返しました。

 

結果、僕は人気になったし、
追いかけてくれるファンの方々にも
出会えたんです。

 

チャンスを無駄にせず、
必ず掴むというマインドは
かなり重要です。

もし、意識してなかったら、
意識してみるのもありですね。


視野が広がるので
かなりおススメな考え方です。

 

3 ファッションモデル同期Aくんの末路

そうそう、中国のモデル業界の
裏側を語るついでに
この件についても触れておきます。

 

あの選考会に
参加した40名の中で

僕だけ一人勝ちで選ばれた、
って感じじゃなかったんですよね。

僕の他にもう一人、
僕とは違う大学から
選考を受けたA君という
イケメンが選ばれていました。

A君は儚げで中性的な
顔立ちのイケメンで、

きめ細やかでさらっさらな
赤髪をしていました。

多分、女装して街の中に紛れたら、
みんな男だと
分からないんじゃないかな?
と思うくらい美人。

(男性に対して使う言葉で
 美人って合ってますかね?
 言葉が思いつかない、、)

 

そんな彼は、
気に入らなければ、
すぐに噛みつく
野犬みたいな人でした。

本人曰く、
元々住んでいた土地柄、
ヤンキーに囲まれて
育ったからと聞いています。

 

だから、
スタッフの人たちも
野犬の尾を踏まないよう
びくびくしながら、
まるで腫れ物に触るみたいに、
A君に接していたんです。

 

そんな周りからの反応を
受けていたA君は

満更でもなさそうで、
あるとき、
偶々二人で食事をしたときに


「うめぼし、
 スタッフの中国人たち、
 びくびくしてて笑えるよな。
 俺にビビってるとか、
 どうなってんだって話。

 俺よりも俺の地元の
 先輩たちの方がこえーわ(笑)

 日本に居る時は、
 びびる側だったけど、
 びびられるのも気持ちいいね。
 ほんと」


と、ポロっと言ってるのを聞いて、
僕は
「そうだね~」
と気のない返事をしつつ、
頼んでたサンドウィッチを
むしゃむしゃ食べてました。

 

プライドが高く、
スタッフに平気で
迷惑をかける彼を前々から

なんか、
見てて嫌な気持ちに させられるな……と

感じていたけど、
上記の彼が自慢気に
話した内容で
僕の彼に対する気持ちが

サッと引いたのを
今でも覚えています。

 

気が大きい人たちに
上から押さえつけられる時の
惨めな気持ちは
痛い程理解できていたので、

A君みたいに尖って
周りに悪い影響を振りまく人とは、
僕は、ある程度、
距離を置くように
していたんですよね。
(というか、今でもしてます)

 

そんなある日の撮影日。
外での撮影ということで、

中国の海南島という場所へ
1泊2日で撮影に来ていました。

東洋のハワイと
称されるだけあって、
かなり綺麗なところでした。

 

日差しを気にしながら、
スタートされた撮影。
スタッフが運んできた服や
水着を代わる代わる着て、

様々なポーズや場所を変えつつ、
撮影が進んでいきます。

 

休憩中、日陰でスタッフから
差し入れて貰った
青いスポーツドリンクを
飲みつつ

スタッフの女の子と
冗談交じりな会話を
楽しんでると

「ふざけんなッ!」

とどこかで怒声があがり
その声の方を見たら

A君がスーツを着た初老で
髪をオールバックでまとめた
イケオジの胸倉に掴みかかり

それを周りのスタッフが
止めるという
異様な光景が

僕が気付いた時には
できあがってました。

 

スタッフのスキをついて、
静止を振り切り、

イケオジの顔に
ワンパン入れたA君は

次のパンチの
モーションに入る前に

力自慢のスタッフ数名に
取り押さえられ
その日はホテルの一室へ
隔離されました。

 

その時、
口論の理由は不明でしたが、

どのような理由であれ、
暴力はよくありません。


綺麗ごと、と言われようと
まずは対話を試みて、
相手を知り、己を知る。


そこから相手が
妥協できる点を
探らなければ、

問題の解決には繋がらないと、

過去の記憶や経験から
そう思っています。

 


撮影のスケジュールもある関係上、
A君の抜けた穴を
僕が埋めるような状況に
なってしまい、

その日の撮影は
夜まで続きました。

(疲れたけど、個人的には
 夜のライトアップされた
 プールサイドでの撮影は
 楽しかったです)

 

まぁ、そんな状況の中で、
A君が抜けた穴を
必死に埋めつつ、
スタッフさんと協力しながら、
撮影の全行程を終えました。

 

こう言ったらちょっと
嫌な感じに
聞こえるかもしれませんが、

A君の抜けた穴を
必死で埋めたことで、
スタッフさんから
絶大な信頼を得ることに
成功したんですよね、その時。

 

やっぱ思うのは、
そういう時に相手のことを考えて、
どう立ち回るかによって、
相手との信頼関係を
構築できるかできないか
が別れますね


 

僕視点から見た結果は
良い方向に転がったので、
案外、トラブルも
一概に悪いことで括れないなぁ、なんて
その時は考えていたのを覚えています。

 

野外撮影の全行程を終え、
帰りの時間まで、
スタッフと
ささやかな打ち上げを
していたのですが、

そこには、A君の姿は
やはりありません。

気になって、スタッフに
A君の様子を尋ねると、
A君は暴力沙汰を起こした
翌日の朝に
強制的に帰らされた
とのことでした。


まあ、あれだけ
周りの人達に迷惑かけたんだから、
そりゃそうなるかもなぁ…と
考えつつ、
スタッフが注文してくれた
麻婆豆腐をむしゃむしゃ食べてました。

 

後日、バイト先へ出社した際、
やはり、
A君は来てませんでした。

スタッフさんに聞いても
何も分からないとのことだったので、
またいつもの無断欠勤か遅刻かな?
くらいの軽い感じで
考えていたんですよね。

 

A君不在のまま、
午前中の撮影が終わり、
昼食をスタッフと食べつつ、
談笑していると
ファッションモデルプロジェクトを
当時統括していた
偉い人から
いきなり呼び出されたんです。

 

なんか仕事でミスでもしたかな?
いや、心当たりなんてないよなぁ、と


内心びくびくしながら、
呼びに来てくれたスタッフと一緒に
偉い人の部屋に入っていくと
統括リーダーと
A君に殴られたイケオジが
高級そうな革張りのソファに
無言で腰を下ろしてました。

 

「お!うめぼし君、
 突然呼び出してごめんね!

 悪い話じゃないから、
 まあ、気を楽にしてよ」


統括リーダーからそう言われ、
イケオジが座っている
ソファの対面に座るよう促されたので、
内心ホッとしつつ、
ソファに腰を下ろしました。

 

……このソファは人をダメにしそう。

そう感じるくらいフカフカで
何時間でも座れそうなソファに
感動していると、

寡黙な雰囲気のイケオジが
静かに口を開きました。

 

「……海南島の撮影の時は、
 君に負担を強いてしまって
 申し訳なかったね。

 あの少年と
 とりとめのない話をしようと
 思ったんだけど…

 上手くいかず結果、
 関係者に迷惑をかけてしまった。

 本当に申し訳なかったよ」


そう言うと、
イケオジは僕に対して、
頭を下げたんです。

 

少し戸惑いましたし、
何か言わなければ、、と
焦りと迷いが、

心の中で渦巻いた状況で、
僕も言葉を紡ぎます。


「いやいやいやいやいや!
 どんな理由であれ、
 先に手を出した方が
 悪いと思います。

 僕のことなら大丈夫ですので、
 頭を上げてください!」

 

そう言うと、
イケオジの寡黙な雰囲気が和らぎ、
安堵したような表情に
変化しました。


「うめぼし君。ありがとう。
 その言葉で凄く救われたよ。
 実は、私、こう見えても政治家でね。
 このプロジェクトも
 上層で私が管理しているんだよ。

 今回の件でA君には
 このプロジェクトを辞めてもらうよう
 私の秘書が手続きをしている。

 また、A君の代わりを補充するから、
 後任の子が来たら、
 悪いけど色々フォローを頼むよ」

 

僕が大きく肯定的な返事をすると、
イケオジは僕に対して
優しく微笑んでくれました。


そこから、他愛のない会話をしつつ、
今度、二人で
ご飯を食べに行く約束を交わし、
その場は解散となりました。

 

政府の偉い人と
二人でご飯食べに行くのって、
一介の学生が
良いのかなぁそれやって…
みたいなことが
頭を過りましたが、
考えても仕方のないこと
と割り切り、

その場はそれ以上
深く考えることをやめました。

 

因みに、A君のその後ですが、
ファッションモデルを
辞めさせられた後、

政府の偉い人を暴行した罪で、
警察に連行されたそうです。

 

そこで、
元々危ない橋を渡っていたのか、

色々なドラックを
所持していたことが発覚。
強制送還になったとのことでした。

(日本に送還された後の
 消息は不明です)

 

A君を見てると、
悪いことをやったら自分に
返ってくるっていう
典型例じゃないかなぁ
みたいに今でも思います。


自分の身を守ることに繋がるなら、
常に
清く正しくは
心においておきたいですね。

 

ただ、そんな彼も、
生まれた時は
そんな人ではなかったと
思うんです。
身を置いてきた環境が彼自身を
変えてしまった
のでは?と
考えています。
悪い方向に変わるような
環境下に身を置くよりも

良い方向に変わるような
環境下に身を置きたいものですね。

4 元ファッションモデルの本音

ここでは、
元ファッションモデルの立場から、
本音を
暴露していこうかと思います。


結論、学びや成長が多く、
やってよかったな。
というのが
本音の大部分を占めてはいますが、

 

正直、
私生活でも気をつかうので、
かなりしんどかった時も
ありました。

僕が何か起こしたら、
会社に迷惑かかる、
ファンも失望する、、、

っていうのは前提の考え方ですね。

 

重圧を感じ、
当時の僕は
何度も老師に相談もしてます。

そういう重圧を経験したからか、
結構、人生の早い段階で
達観することを
覚えてしまったんですよね。

 

お金の為、とか
有名になりたい!とか
単純な考え方であれば、

そのあとのフェーズで
苦労することになるので、
ファッションモデルは
あまりおススメしないですね。

 

ファッションモデルに限らず、
“ミズモノ”と呼ばれている
職業が関わる業界に入るなら、
その業界の
ドロドロした部分を
まず直視することが先決です。

その業界に居る限り、どこ行っても
そのドロドロは
あなたに纏わりついてきますよ。

 

年配のおじさんや婦人が
権力を盾に
若い女の子や
男の子に手を出して
使い捨てにしたり、

 

同業者から
あることないこと噂をたてられ、
意図的に炎上させられたり、

 

足元を見られ、
薄給で契約させられたり……

 

上記は
まだマシな方かな、と思います。
必ず、ドロドロの根源は人、
ということは
おさえておきましょう。

 

別に、
ドロドロに纏わりつかれても平気、
そのうえで
そのドロドロを100%利用する
みたいな人は、
どんな業界でも活躍しますよね。

 

もはやその立ち回りだけで
飯食ったりしてる説も
濃厚だと思います。

そんな方々のスキルやマインドを、
僕は素直に尊敬しますね。
スキルに昇華させるまで、
辛い時もきっとあったはずです。

 

そういう方々も含め、
自分以外の人のことを
理解する姿勢を大切にする。


その人の持つ、
痛みや息苦しさ、悲しみ。
そんな感情にしっかりと
寄り添うことで、

疑似体験を通し、
ファンとの絆が深まりますので、
もし余裕があれば
お試しください。


もしかしたら、
ずっとそこにあっても
気付かなかった扉に気付き、
違う世界に
行くことができるかもしれませんよ。

5 ファン貧乏脱却の極意

ファンが欲しくて
欲しくて
眠れない夜を過ごしたり、

独りの孤独に耐えられず、
相手を求めたり、

精神的な温もりを
求めてさまよったり……

 

……この状態が続いていたら、
確実にファン貧乏と
呼ばれる状況かな、と思います。
さて、ファン貧乏という言葉ですが、

“人から相手にされなかったり、
求められなかったりする状態”

のことを指します。

 

いやですよね?
誰からも相手にされず、
求めても
差し伸べてくれる手が
ない状況。

個人的には
これほど寂しいことは
ないと感じてます。

(いや、
 もう一生独りで問題ないよ。
 と考えられているなら別ですが、、、)

 

人もライオンも蟻もゾウもツバメも、
生き物は例外なく、
生存率を上げる為、
コミュニティに所属します。

 

無人島や山の奥の奥で暮らしてます。
とかならコミュニティの概念は
あまり関係ないかもですが、

多くの
人類を含めた生き物は、

生まれながら
どこかのコミュニティに
所属した状態で
生まれてくるものです。

 

だから、誰かに求められたい、
誰かを求めたい、という
衝動に駆られるのは
自然なことです。

 

ファン貧乏だと、
その衝動に駆られ続け、
心や身体がいたずらに
疲弊していきます。

 

そこでファン貧乏の
脱却のカギになることこそが、

寄り添う姿勢なのです。

もっと言うと、
自分の欲求を超えた、
奉仕の精神(Give)を

相手に与える、というのが
前提の寄り添う姿勢なのです。

 

例えば、
自分の欲求を押し付けて、
あなたの要望をはねのける
Gちゃんと

自分の欲求を後回しにして、
あなたの要望を受け入れる
Hちゃん、
あなたなら
どちらに寄り添って
欲しいでしょうか?

 

…………………

 

…どちらかと言えば
Hちゃんの方に
軍配は上がるのでは
ないでしょうか?

 

ファン貧乏の方の
大きな共通点は、

・自身の下心を
 相手に見せてしまう。

・相手がどう思おうが
 自分の欲求を
 まず優先してしまう。

・自分の感情を
 理解してもらいたくて、
 相手を必要以上に煽る

最低限、
この3点のどれかに
当てはまるかな、と
考えています。

 


ファン貧乏脱却の極意とは、
つまり、
上記共通点とは
逆のことをやり、

ファンに
寄り添っていくこと。


ですね。

 

あなたがもし、
ファン貧乏の状態であれば、

今言ったことを意識し、
行動に移してみると
いいかもしれません。


あなたにとって
良い方向に
進められれば、

個人的には
すごく嬉しく感じます。

 

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